常寂光寺の歴史と見どころ
多くの歌に詠まれた小倉山の中腹に佇む寺
「常寂光寺」は、百人一首で有名な小倉山にある寺院です。1596年に日蓮宗の日禎上人(にっていしょうにん)が隠棲のために開山したのがはじまり。日禎には人徳があり、京都の人々に慕われていました。常寂光寺の土地も、京都の豪商で京都の水運発展にも尽力した角倉了以によって寄進されたもの。また本堂は小早川秀秋の助力により、伏見城の客殿を移築されています。


小倉山は古くから紅葉の名所です。この寺ができるよりずっと前、鎌倉時代の代表的な歌人である藤原定家は、「小倉百人一首」を常寂光寺のある小倉山で編纂したといわれています。
藤原定家が詠んだ歌、
忍ばれむ 物ともなしに 小倉山 軒端の松ぞ なれてひさしき
(私は小倉山の家の軒端の松です。あの人に恋い慕われることもなく、ずっと待ち続けています)
この歌から、常寂光寺は別名軒端寺(のきばじ)とも呼ばれ、境内には藤原定家の山荘の祠があります。

寺の境内には楓の木が200本以上あって仁王門のあたりは秋になると美しい黄色のトンネルのようになり、ちょっとメルヘンな景色です。
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常寂光寺の詳細情報
住所:京都府京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
電話番号:075-861-0435
拝観時間/営業時間:9:00-16:30(受付)
拝観料・料金:400円
電車で:JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅 徒歩15分
地図: