比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)

比叡山延暦寺

比叡山延暦寺の歴史と見どころ

最澄が開山した、いわずとしれた日本天台宗の総本山です。歴史にあまり詳しくないかたでもしっている、あまりにも有名なお寺ですね。つい最近も、大河ドラマで焼き討ちにあっていましたし。「比叡山延暦寺」と山の名前がお寺とセットになっていることからもわかるように、比叡山という山全域を境内とするお寺なんです。

京都の北東を守る比叡山

比叡山は京都の北東に位置し、古くから神山として崇められていました。京都の町は四方を山に囲まれていますが、比叡山は北を向いたときに右上手方面に見える山ですね。まぁ京都と書きましたけれども、比叡山の住所を調べるとなんと滋賀県大津市ってでてきます。
京都と思っていた人はちょっと驚きませんか。

京都側から見た比叡山
京都側からみた比叡山

本格的な開山は平安京遷都直前の780年後半に薬師如来を本尊とする一乗止観院を創建したことから始まり、以後、国を鎮め護る寺として、多くの才能を集めることになります。法然上人、親鸞聖人、一遍上人、栄西禅師、道元禅師、日蓮聖人など鎌倉仏教(授業でやりましたよね、当時は全然覚えられなかったです)の様々な宗派の開祖がここに学びました。

仏教の本来的な部分だけでなく、山王信仰や密教の呪術的要素があるところもなんだか神秘的で、お寺の魅力の一つだと思います。

メジャースポットなのにアクセスしにくい延暦寺

それほど有名なスポットならばいつもさぞ混雑していることだろうと思うかもしれませんが、
延暦寺はだいたいのシーズンにおいて比較的空いていて、広い境内を散策しながら紅葉や新緑がゆっくりと楽しめる穴場スポットなのです。

それはなぜか。理由は明快です。「寺がある比叡山が観光客には非常に行きにくい場所にあるから」です。遠いし、山だし、広いし、と言い出したらきりがないですが、とにかく「ちょっと不便」な比叡山延暦寺。でもだからこそ、ここにしかない魅力があって、祇園や新京極あたりの賑わいとはまったく違った、ずっしりとした空気が漂います。冬はとても寒いので防寒対策をお忘れなく。

延暦寺の楽しみ方

785(延暦4)年頃、最澄(伝教大師)が草庵を建てたことから始まる延暦寺。広大な山内は、「東塔」、「西塔」、「横川」にわかれて諸堂が建ち並んでいます。境内にはとっても荘厳な、市内にある派手なお寺とはまた違ったピシッとした雰囲気が漂っていて、ゆっくりと心を落ち着けて散策することができます。法然や親鸞、栄西、道元、日蓮など、いずれさまざまな宗派の開祖となる僧が若いころにここで学んだんだな、なんて、歴史に思いを馳せてみるのもおすすめです。

<東塔>延暦寺の中心部。ここにある延暦寺の本堂である根本中堂は、もとは最澄が延暦寺の始まりとして建てた一条止観院で、薬師如来を安置しています。

<西塔>釈迦堂は大津の三井寺から移築されたもの。

<横川>静かな杉森に閑散と堂塔が建つ。朱塗り、舞台造りの横川中堂、宝形造りの恵心堂、四季講堂など。

延暦寺の中心地
斜面に佇む寺
親鸞聖人修行の地
親鸞上人も学んだ地

比叡山延暦寺へはどうやって行くのがよいか

比叡山へは京都市内からのアクセスは、比叡山ドライブウェイを使う車と公共バスの移動、鉄道を乗り継いでケーブルカーに乗る電車の移動の3パターンがあります。例えば京都駅をスタート地点とした場合、たぶんどの手段でも1時間〜1時間半くらいで到着します。それぞれに良い点と悪い点があるのですが、車(レンタカー)で行く場合に注意したいのが、比叡山ドライブウェイの通行料です。

このドライブウェイを通らずして延暦寺にたどり着くことは不可能なので、拝観料の一部と割り切るしかありませんが、なかなかの金額なので一度ドライブウェイのホームページをチェックしてからお出かけになったほうがよいと思います。



比叡山延暦寺の詳細情報、アクセス、地図

住所:滋賀県大津市坂本本町4220
電話番号:077-578-0001
拝観時間/営業時間:8:30〜16:30 冬季は短縮
拝観料・料金:共通券550円、国宝殿拝観料450円
公式サイト

バス

:京都バス51系統、京阪バス7系統で「延暦寺バスセンタ-」下車。
比叡山シャトルバスが山内の(延暦寺の)東塔、西塔、横川などの間を走っています。

電車

:叡山電車 八瀬比叡山口から叡山ロープウエイ

地図